電験三種:平成17年度 電力科目の問題をまとめました。
実際の出題とは一部表記が違う箇所もあるかもしれませんがご了承ください。
問1:水力発電
水力発電所において,事故等により負荷が急激に減少すると,水車の回転速度は(ア)し,それに伴って発電機の周波数も変化する。周波数を規定値に保つため,(イ)が回転速度の変化を検出して,(ウ)水車ではニードル弁,(エ)水車ではガイドベーンの開度を加減させて水車の(オ)水量を調整し,回転速度を規定値に保つ。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に記入する語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) 上昇 調速機 ペルトン フランシス 流入
(2) 下降 調整機 プロペラ ペルトン 流入
(3) 上昇 調整機 ペルトン プロペラ 流出
(4) 下降 調速機 ペルトン フランシス 流出
(5) 上昇 調速機 プロペラ ペルトン 流出
回答
(1)
問2:火力発電
火力発電所において,燃料の燃焼によりボイラから発生する窒素酸化物を抑制するために,燃焼域での酸素濃度を(ア)する,燃焼温度を(イ)する等の燃焼方法の改善が有効であり,その一つの方法として排ガス混合法が用いられている。さらに,ボイラ排ガス中に含まれる窒素酸化物の削減方法として,(ウ)出口の排ガスにアンモニアを加え,混合してから触媒層に入れることにより,窒素酸化物を窒素と(エ)に変えるアンモニア接触還元法が適用されている。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に記入する語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) 高く 低く 再熱器 二酸化炭素
(2) 低く 低く 節炭器 二酸化炭素
(3) 低く 高く 過熱器 二酸化炭素
(4) 低く 低く 節炭器 水蒸気
(5) 高く 高く 過熱器 水蒸気
回答
(4)
問3:汽力発電
汽力発電所のボイラに関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。
(1) 自然循環ボイラは,蒸発管と降水管中の水の比重差によってボイラ水を循環させる。
(2) 強制循環ボイラは,ボイラ水を循環ポンプで強制的に循環させるため,自然循環ボイラに比べて各部の熱負荷を均一にでき,急速起動に適する。
(3) 強制循環ボイラは,自然循環ボイラに比べてボイラ高さは低くすることができるが,ボイラチューブの径は大きくなる。
(4) 貫流ボイラは,ドラムや大型管などが不要で,かつ,小口径の水管となるので,ボイラ重量を軽くできる。
(5) 貫流ボイラは,亜臨界圧から超臨界圧まで適用されている。
回答
(3)
問4:原子力発電
沸騰水型軽水炉(BWR)に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。
(1) 燃料には低濃縮ウランを,冷却材及び減速材には軽水を使用する。
(2) 加圧水型軽水炉(PWR)に比べて出力密度が大きいので,炉心及び原子炉圧力容器は小さくできる。
(3) 出力調整は,制御棒の抜き差しと再循環ポンプの流量調整により行う。
(4) 加圧水型軽水炉に比べて原子炉圧力が低く,蒸気発生器がないので構成が簡単である。
(5) タービン系に放射性物質が持ち込まれるため,タービン等に遮へい対策が必要である。
回答
(2)
問5:再生可能エネルギー
各種の発電に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。
(1) 溶融炭酸塩型燃料電池は,電極触媒劣化の問題が少ないことから,石炭ガス化ガス,天然ガス,メタノールなど多様な燃料を容易に使用することができる。
(2) シリコン太陽電池には,結晶系の単結晶太陽電池や多結晶太陽電池と非結晶系のアモルファス太陽電池などがある。
(3) 地熱発電所においては,蒸気井から得られる熱水が混じった蒸気を,直接蒸気タービンに送っている。
(4) 風力発電は,一般に風速に関して発電を開始する発電開始風速(カットイン風速)と停止する発電停止風速(カットアウト風速)が設定されている。
(5) 廃棄物発電は,廃棄物を焼却するときの熱を利用して蒸気を作り,蒸気タービンを回して発電をしている。
回答
(3)
問6:送電・変電
次の文章は,送変電設備の断路器に関する記述である。
断路器は(ア)をもたないため,定格電圧のもとにおいて(イ)の開閉をたてまえとしないものである。(イ)が流れている断路器を誤って開くと,接触子間にアークが発生して接触子は損傷を受け,焼損や短絡事故を生じる。したがって,誤操作防止のため,直列に接続されている遮断器の解放後でなければ断路器を開くことができないように(ウ)機能を設けてある。なお,断路器の種類によっては,短い線路や母線の(エ)及びループ電流の開閉が可能な場合もある。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に記入する語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) 消弧装置 励磁電流 インタロック 地絡電流
(2) 冷却装置 励磁電流 インタロック 充電電流
(3) 消弧装置 負荷電流 インタフェース 地絡電流
(4) 冷却装置 励磁電流 インタフェース 充電電流
(5) 消弧装置 負荷電流 インタロック 充電電流
回答
(5)
問7:送電・配電
送配電方式として広く採用されている交流三相方式に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。
(1) 三相回路が平衡している場合,三相交流全体の瞬時電力は時間に無関係な一定値となり,単相交流の場合のように脈動しないという利点がある。
(2) 同一材料の電線を使用して,同じ線間電圧で同じ電力を同じ距離に,同じ損失で送電する場合に必要な電線の総重量は,三相3線式でも単相2線式と同等である。
(3) 電源側をY結線としたうえで,中性線を施設して三相4線式とすると,線間電圧と相電圧の両方を容易に取り出して利用できるようになる。
(4) 発電機では,同じ出力ならば,単相の場合に比べるとより小形に設計できて効率がよい。
(5) 回転磁界が容易に得られるため,動力源として三相誘導電動機の活用に便利である。
回答
(2)
問8:送電
架空送電線路の線路定数には,抵抗 R,作用インダクタンス L,作用静電容量 C 及び漏れコンダクタンス G がある。このうち,G は実用上無視できるほど小さい場合が多い。R の値は電線断面積が大きくなると小さくなり,温度が高くなれば(ア)なる。また,一般に電線の交流抵抗値は直流抵抗値より(イ)なる。L と C は等価線間距離 D と電線半径 r の比(D/r)により大きく影響される。比(D/r)の値が大きくなれば,L の値は(ウ)なり,C の値は(エ)なる。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に記入する語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) 大きく 大きく 大きく 小さく
(2) 大きく 小さく 大きく 大きく
(3) 小さく 大きく 小さく 小さく
(4) 小さく 大きく 大きく 小さく
(5) 大きく 大きく 小さく 大きく
回答
(1)
問9:送電
受電端電圧が20[kV]の三相3線式の送電線路において,受電端での電力が2,000[kW],力率が0.9(遅れ)である場合,この送電線路での抵抗による全電力損失[kW]の値として,最も近いのは次のうちどれか。ただし,送電線1線当たりの抵抗値は8[Ω]とし,線路のインダクタンスは無視するものとする。
(1) 33.3
(2) 57.8
(3) 98.8
(4) 171
(5) 333
回答
(3)
問10:送電・配電
送配電線路に接続する変圧器の中性点接地方式に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。
(1) 非接地方式は,高圧配電線路で広く用いられている。
(2) 消弧リアクトル接地方式は,電磁誘導障害が小さいという特長があるが,設備費は高めになる。
(3) 抵抗接地方式は,変圧器の中性点を100[Ω]から1[kΩ]程度の抵抗で接地する方式で,66[kV]から154[kV]の送電線路に主に用いられている。
(4) 直接接地方式や低抵抗接地方式は,接地線に流れる電流が大きくなり,その結果として電磁誘導障害が大きくなりがちである。
(5) 直接接地方式は,変圧器の中性点を直接大地に接続する方式で,その簡便性から電圧の低い送電線路や配電線路に広く用いられている。
回答
(5)
問11:材料
今日わが国で主に使用されている電力ケーブルは,紙と油を絶縁体に使用するOFケーブルと,(ア)を絶縁体に使用するCVケーブルである。OFケーブルにおいては,充てんされた絶縁油を加圧することにより,(イ)の発生を防ぎ絶縁耐力の向上を図っている。このために,給油設備の設置が必要である。一方,CVケーブルは絶縁体の誘電正接,比誘電率がOFケーブルよりも小さいために,(ウ)が小さい。また,絶縁体の最高許容温度はOFケーブルよりも高いため,導体断面積が同じ場合,(エ)はOFケーブルよりも大きくすることができる。上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に記入する語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) (イ) (ウ) (エ)
(1) 架橋ポリエチレン 熱 充電電流 電流容量
(2) ブチルゴム ボイド 抵抗損 電流容量
(3) ブチルゴム 熱 抵抗損 使用電圧
(4) 架橋ポリエチレン ボイド 充電電流 電流容量
(5) 架橋ポリエチレン ボイド 抵抗損 使用電圧
回答
(4)
問12:配電線
高圧架空配電線路に使用する電線の太さを決定する要素として,特に必要のない事項は次のうちどれか。
(1) 電力損失
(2) 高調波
(3) 電圧降下
(4) 機械的強度
(5) 許容電流
回答
(2)
問13:材料
高圧架空配電線路を構成する機器又は材料に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。
(1) 配電線に用いられる電線には,原則として裸電線を使用することができない。
(2) 配電線路の支持物としては,一般に鉄筋コンクリート柱が用いられている。
(3) 柱上開閉器は,一般に気中形や真空形が用いられている。
(4) 柱上変圧器の鉄心は,一般に方向性けい素鋼帯を用いた巻鉄心の内鉄形が用いられている。
(5) 柱上変圧器は,電圧調整のため,負荷時タップ切換装置付きが用いられている。
回答
(5)
問14:材料
電気絶縁材料に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。
(1) 六ふっ化硫黄(SF₆)ガスは,絶縁耐力が空気や窒素と比較して高く,アークを消弧する能力に優れている。
(2) 鉱油は,化学的に合成される絶縁材料である。
(3) 絶縁材料は,許容最高温度によりA,E,B等の耐熱クラスに分類されている。
(4) ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル等は熱可塑性樹脂に分類される。
(5) 磁器材料は,一般にけい酸を主体とした無機化合物である。
回答
(2)
問15:火力発電
ある発電設備において,燃料として重油を使用し,発電出力および効率などの条件が与えられているとする。
(a) 重油消費量[t/h]の値として,最も近いのは次のうちどれか。
(1) 50
(2) 80
(3) 120
(4) 200
(5) 250
(b) 1日に発生する二酸化炭素の重量[t]の値として,最も近いのは次のうちどれか。
(1) 9.5×10³
(2) 12.8×10³
(3) 15.0×10³
(4) 17.6×10³
(5) 28.0×10³
回答
(4)-(3)
問16:変電
容量15[MV・A],変圧比33[kV]/6.6[kV],百分率インピーダンス降下が自己容量基準で5[%]であるA変圧器と,容量8[MV・A],変圧比33[kV]/6.6[kV],百分率インピーダンス降下が自己容量基準で4[%]であるB変圧器とを並行運転している変電所がある。これについて次の(a)及び(b)に答えよ。ただし,各変圧器の抵抗とリアクタンスの比は等しいものとする。
(a) 12[MV・A]の負荷を加えたとき,A変圧器の分担する負荷[MV・A]の値として,正しいのは次のうちどれか。
(1) 4.8
(2) 5.3
(3) 6.7
(4) 7.2
(5) 7.8
(b) 並行運転している2台の変圧器が負担できる最大負荷容量[MV・A]の値として,正しいのは次のうちどれか。
(1) 20
(2) 21
(3) 22
(4) 23
(5) 25
回答
(4)-(1)
問17:配電
図の単線結線図に示す単相2線式1回線の配電線路がある。供給点Aにおける線間電圧VAは105[V],負荷点K,L,M,Nにはそれぞれ電流値が30[A],10[A],40[A],20[A]でともに力率100[%]の負荷が接続されている。回路1線当たりの抵抗はAK間が0.05[Ω],KL間が0.04[Ω],LM間が0.07[Ω],MN間が0.05[Ω],NA間が0.04[Ω]であり,線路のリアクタンスは無視するものとして,次の(a)及び(b)に答えよ。
(a) 負荷点Lと負荷点M間に流れる電流I[A]の値として,正しいのは次のうちどれか。
(1) 4
(2) 6
(3) 8
(4) 10
(5) 12
(b) 負荷点Mの電圧[V]の値として,最も近いのは次のうちどれか。
(1) 95.8
(2) 97.6
(3) 99.5
(4) 101.3
(5) 103.2
回答
(3)-(2)


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